見えないものを見る。

見えないものを見る。…

 ボクネンが版画を彫る理由のひとつに、「世の中には見えるものより、見えないものの方がずっと多い」ということがあります。ですから「見えないもの」への創作の衝動に駆られ、彫る機会も増えます。「見えないもの」とは何か。これはどうにも理解できないままでいました。 それが一冊の民話を読んでいるときにピンときたのです。ヒ... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ]どうして版画があるんですか?

[ようこそ美術館へ]どうして版画があるんですか?…

 最近にわかに“版画”の課外授業で来館する小学生が増えています。作家の作品をじかに感じて欲しいというのが先生たちの目的のようです。 その日来館したのは、中城小学校38名の4年生たち。自分が好きな作品を館内から一点選んで感想を書くというのが授業の課題です。 とりあえずみんな感想文を仕上げると、スタッフへの... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ] Don't ask me!

[ようこそ美術館へ] Don't ask me!…

「Don’t ask me!」 その日は、子どもたちの模写大会。一番最初に先生が注意したのは、この「Don’t ask me!」という英語でした。つまり、絵を描くときには「どうして描いたらいいの」とか「ここはどうするの」とかの質問は一切、聞かないでくださいということです。 絵は大人に教えられたり習っ... >>続きを読む。

ワリミの空。

ワリミの空。

「ほら、枝や木の葉が空を被い始めたよ」 版画作家はおもいぶかげにそう言いました。 アカラ2階の美術館の下にある“ワリミ通り”(ワリミは沖縄では<割れ目>のことで、そこから漁師たちは海に出たり戻ってきたりする)から空を見上げているのです。思えば10年前、美術館を樹や木の葉で被われる森にしようと、言い出... >>続きを読む。

エイサーになる。

エイサーになる。

  「大きくなったら、なんになる?」 サッカー場を見つめている4歳の男の子に聞いてみました。 誘導になるかともおもいながらも、次の質問をしてみたのです。 「サッカー選手かな? 野球選手かな?」 するとその男の子の答えは、迷うことのない大きな声でした。 「エイサーになる!... >>続きを読む。

ミーダマシ。

ミーダマシ。

 先日、「ミーダマシ」というウチナー口を耳にしました。「ミー」は目、「ダマシ」は「タマシ」で報酬、分け前という意味です。つまり「見ていた報酬」というわけです。 昔の漁村では、よく村びと総出で「地引き網」をしてましたが、その漁獲は浜に出ていた村人それぞれ同等に分けたんですね。海の村の「やさしい決めごと」です。 ... >>続きを読む。

赤花。

赤花。

 美術館の北側と南側の壁前に赤花(アカバナー)がいくつも鮮やかに咲いています。観光客の中国人か台湾人らしき人たちが、その花々を写真に収めているのをよく見かけます。  沖縄のひとにはこの赤花、あまりにも普通に周囲にありすぎてありがたみも湧かないのですが、外国人がこの花に見入るというのは何だか嬉しいものです。 ... >>続きを読む。

版画は、生き物だなぁ。

版画は、生き物だなぁ。…

 先日、地域の生涯学習(うるま市生涯学習・文化センターの「ゆらてく講座」)の皆さんが、「版画をやりたいから」と美術館鑑賞やスタッフの版画説明を聞いたり、はたまたボクネン自身の版画講座までを受講。 あれから20日間。「作品を見てほしい」と連絡がありました。 展示会場へ向かう途中、メンバーの少年が美術館に来... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ] イラブチャー。

[ようこそ美術館へ] イラブチャー。…

 来館者レポートです。 夏休みならではのお客さんたち。大人7名、子供4名の少人数。美術館を訪れてくれたのは、“うるま市生涯学習・文化振興センター”の「ゆらてく講座」のみなさん。 みんな和気あいあいとしているのは、親子や地域の仲良しグループだから。鑑賞のあとは“センター”に帰って、みんなで版画に取り組むそ... >>続きを読む。

悲しい色。

悲しい色。

 今回も、ボクネンが版画をやる前の傑作イラストレーションをひとつ紹介しましょう。 前回と同様、1985年に発刊された『てぃぬひらおきなわ昔ばなし』(うすく村出版)の「浜千鳥」(ハマチジュヤー、掲載作品参照)のなかで描かれた挿絵です   「愛する息子のジラーを 台風で失ってから 雨の... >>続きを読む。