木に登る理由。

木に登る理由。

 ボクネンは毎年夏に “うんなー”という奉納祭で伊是名島に足を運びます。そのとき懐かしい友に会うように文化財級の“大ダイゴ”にいつも登っていました。また森の中に入り大きなガジュマルやウスクなどを見つけると、猿のようにヒョイヒョイと登ります。 これは高い木に登って少年のように遠くを見渡す“気持ちよさ”を味わって... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ]絵は神様のメッセージを伝える“窓”。

[ようこそ美術館へ]絵は神様のメッセージを伝える“窓”。…

 絵を鑑賞する方々は、いろいろです。絵の色や線に感嘆するひと、そして絵の奥に潜む“不思議”を読み解くひとです。 今日は、その“不思議”な鑑賞者の話。つまりそのひとたちは沖縄に特徴的な人々で、古くから“ユタ”などと呼ばれる“霊媒者”たちです。今、美術館で『万象連鎖展』を開催中ですが、その摩訶不思議な作風には、こ... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ]“俺たち”まだまだやれる。

[ようこそ美術館へ]“俺たち”まだまだやれる。…

 ボクネンの友人は全国に広がっている。そんな人たちが突然、美術館を訪れてくるのはそう珍しいことではない。 正月の6日。来館したのは、池田裕行さん。ご存知、「筑紫哲也NEWS 23」で知られた報道記者。ボクネンとは旧知の仲で、ときどきユンタクをする仲だ。マラソンが趣味の池田さん、この日も年相応の健康問題を皮切り... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ]“絵”が及ぼす不思議。

[ようこそ美術館へ]“絵”が及ぼす不思議。…

「絵のなかにとても“音楽”を感じます。実は私は東北大震災で“住む場所”を失いました。その“場”がなくなったら、“音楽”や“芸能”までが失われたことがよくわかりました。ボクネンさんの絵に、芸能が生まれる“場”が描かれているのをすごく感じたからです」 こう静かな口調で話してくれたのは、仙台生まれの女性。絵から... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ]黄色の差し色。

[ようこそ美術館へ]黄色の差し色。…

 ボクネン美術館には、いろんな外国の方が訪れます。やはり、日本人とは違った鑑賞の仕方をしますので、スタッフとしてはとても勉強になります。それでも作家論、作品論と言うのは危ういものですから注意しなければなりません。 「とても素晴らしい!黄色の差し色が鮮やかでおもしろい!」 この感想は先日、来館した外国の男... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ]「闇の覚醒」でしょ?

[ようこそ美術館へ]「闇の覚醒」でしょ?…

 「これはね、闇が覚醒して光がとけたんだ。それから、とけた光はあのガイコツたちになったんだ。光は闇にあやつられているからね。画面にたくさん広がっている白いたまごたちは儀式をしている女の人たちになったんだ」 以上のくだりは小学4年生の男の子が、『万象連鎖』をみて話してくれた感想です。これ、ほんとうです。 ... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ]今日は打ちのめされたなぁ。

[ようこそ美術館へ]今日は打ちのめされたなぁ。…

 「ワォー」 美術館で突然大声をあげたのは、子どもたちではありません。ボクネンです。 作家の前に列をつくり、次々に絵を見てもらっているのは、もうお馴染み「そらいろえん」の園児たち。 「いやあ、心をとらえて絵を描いてるなぁ」 「子どもたちは気持ちで絵が描けるんだなぁ。4歳でもうそういう気持ちに... >>続きを読む。

[ようこそ美術館へ]明るさの後ろの悲しみ。

[ようこそ美術館へ]明るさの後ろの悲しみ。…

二人の40代の女性に声かけをしてみました。11月も後半の午後のこと。   BA(美術館):作品を見てどう感じましたか。 女性A:確かに絵は明るく描かれていますけど、その奥には暗い悲しみもまた感じます。 BA:へえ…、それは興味深いですね。 女性A:悲しさを明るさで表現している... >>続きを読む。

私の『万象連鎖』。

私の『万象連鎖』。…

 11月16日から秋・冬の展示会『心のゆくえ』(万象連鎖シリーズⅢ)が始まりました。そこで開催にあたって、何人かのみなさんにシリーズ作品の感想を訊きます。(「万象連鎖シリーズ」とは“つなぎ絵”のスタイルでイメージのままに作品を作り続けていくというものです。ちなみに現在、226点に及んでいます) 今回は、ボクネ... >>続きを読む。

見えないものを見る。

見えないものを見る。…

 ボクネンが版画を彫る理由のひとつに、「世の中には見えるものより、見えないものの方がずっと多い」ということがあります。ですから「見えないもの」への創作の衝動に駆られ、彫る機会も増えます。「見えないもの」とは何か。これはどうにも理解できないままでいました。 それが一冊の民話を読んでいるときにピンときたのです。ヒ... >>続きを読む。