投稿日:2019年05月13日
絵のわかるところまで。
「絵がわからない」を毎週のように連呼している私ですが、それでも「絵のわかるところ」というのもきっとあるはずです。きょうは、そのあたりについて話せればとおもいます。なにしろ美術館で働いている私ですから、そこまではコミットすることから逃げられませんよね。 たとえば、去年あたりから日本でもとくに注目され始めているオ...
投稿日:2019年05月07日
絵のわからなさ。
ある作品を見て、自由に語るひとがいます。例えば、渡り鳥が飛んでいると、「あれは自由をおうかしているんですね」とか、額いっぱいに描かれた闘鶏が描かれていると、「作者はそこから抜け出したいと心の解放を求めているんです」とか、はたまた数千羽のバッタの群れが空をおおっていると、「一羽一羽の孤独を象徴していますね」とか、...
投稿日:2019年04月30日
胎内。
この文章を読んでいる方で、一度でもボクネン美術館に足を運んでいるひとなら今日の話をいくらか感じてもらえるかも知れません。 ボクネン美術館は外観の大胆な赤瓦屋根のうねりとともに、館内の空間についてもそれぞれの“おもい”が込められました。きょうはその館内について話しましょう。 館内のデザインをしたのは、...
投稿日:2019年04月22日
沈黙の言葉。
「色がとても力づよいですね」「絵の細かさにたいへん驚きました」「沖縄ならではの迫力ですね」などが、私たちの誰もが絵を前にして感想を述べるときの言葉です。でも、そう言ったあとになにかスッキリしない言葉の残り感があるのは誰もが経験したことがあるでしょう。 絵画や音楽の感想を述べることは、やさしいようでとても難...
投稿日:2019年04月15日
[ようこそ美術館へ]ダーツの達人。
4月も中日の15日。朝の天気予報以上に上昇しているような気がしました。23℃はあるでしょうか。まあここは沖縄、今日は半袖か長袖かというのは、午後あるいは夕方になってしかわかりません。そんなことはよくあることです…。 お昼も近くなった頃、私の友人3人組が美術館を訪ねてくれました。例によって、私は「なるほど」を...
投稿日:2019年03月26日
[ようこそ美術館へ]世界レベルの作品。
数年前の話である。ハワイ大学と沖縄本島北部某大学の大学教授がおふたり、美術館を訪れた。ぼくは北部某大学の先生と知り合いだったので、彼がその友人を連れ立ってきてくれたのである。 しばらく館内を歩き回り、北部某大学の先生があるボクネン作品の前で立ち止まり、こう言った。 「ふむ、これは世界レベルの作品だね」...
投稿日:2019年03月18日
[ようこそ美術館へ]作品の力。
去る3月11日、東日本大震災が起こって8年がたちました。まだまだ復興の途中だとおもいます。ぼくたちには、こんなことしか言えませんが、前に光を見て歩いて行ってほしいです。 こんなことから書き始めたのは、6年前の夏にボクネン美術館を訪ねて来てくれた宮城県の石巻の方を思い出したからです。その方は鑑賞メモも残してい...
投稿日:2019年03月11日
[ようこそ美術館へ]Dear BOKUNEN
外国人が見たボクネンアートの感想のコーナーです。和訳を下記に揚げます。 とても素晴らしい作品です。(お金があったら)全部買いたいです……。 美しい美術館をありがとうございます! (訳:ソフィー・ダグラス)...
投稿日:2019年03月04日
[ようこそ美術館へ]恩納村名嘉真老人クラブ
まだ2月21日というのに、日中24℃というポカポカの木曜日。やっぱり「沖縄だなー」とおもわせる陽気。 ゆったりとした足取りで美術館を訪れたのは、恩納村名嘉真(なかま)老人クラブの13名さま。例のごとく恩納村の老人会の方々の来館はもうお馴染み。この日もなんにんかのひとが、二度目と言う方もいました。 何回...