琉球弧の隣人。

琉球弧の隣人。

 ぼくが小学校3年生くらいのころ、ある楽しみがあった。それは両親が「沖縄芝居」に連れて行ってくれることだった。「乙姫劇団」の男役を張る「女優」はじゅうぶん色気のある男役を演じていて、とても感情移入した覚えがある。とにもかくにも「沖縄芝居」は、ひとつの少年の憧れだったのだ。  そして、最近その淡い感情を思い起こして... >>続きを読む。

霊力を合わす。

霊力を合わす。

 上の作品は『祓歌』(はらえうた、45.0×45.0cm、1998年)と言います。霊場でふたりの神人が「神歌」を歌っているところです。  ここで、ひとりではなく、どうしてふたりなのか?という単純な疑問が、最初この絵をみたとき、思いました。その後、そのことも忘れていましたが、最近ふとある文章を読んで、この絵がありあ... >>続きを読む。

島吹。

島吹。

ボクネンは今年、画業30周年を迎えました。それと合わせて、この30年のあいだに新聞雑誌などに掲載されたエッセイ、絵本などの文章、インタビューや対談などの収録も数多く残しています。それで『風の島』(ボクネン読本)<仮称>というタイトルで、200ページ程の出版を企画しています。 その編集作業を進めるなか、面白... >>続きを読む。

『樹娘』(きこ)。

『樹娘』(きこ)。…

先週の月曜日、6月19日のこと。ボクネンが秋の展示会(『紋様の祈り〜未来へのまじない〜』)のために作品を彫り始めているという話を聞いて、読谷のアトリエまで出かけてみました。 すると、すでに3点の作品(48.0×47.0cm)がモノクロ刷りを終えていて、そのなかのひとつに『樹娘』(きこ)と言う作品がありました。... >>続きを読む。

浦添ようどれ。

浦添ようどれ。

 昔から不思議に思っていたことがあります。浦添城跡の一画にある「浦添ようどれ」のことですが、その王陵には、首里城で王に就いた尚寧王が葬られていると言います。彼がその墓に眠るのは、浦添出身の王だからということになっています。  それはいいとして、なぜ「ようどれ」(夕凪)なのでしょうか。「浦添ようどれ」の別名は、「極... >>続きを読む。

白龍。

白龍。

 以前に話だけはクヮッチー(ご馳走)していた「白龍」(はくりゅう)。  ついに昨日6月11日の真昼間、沖縄の空を通過していくのを見ました。この「白龍」というのは、今の時期、つまり小満芒種(スーマンボースー:沖縄口で梅雨の代名詞)の後半〝ボースー〟の時に、本土のほうに向かって龍のような白い長い雲が沖縄本島を下にして... >>続きを読む。

梅雨どきの風がおもしろい。

梅雨どきの風がおもしろい。…

 先週の土曜日から、奄美地方とともに沖縄地方も梅雨入り。さて、この季節に吹く沖縄の風の名前と働きがおもしろいので、紹介したいとおもいます。もちろん、元ネタは“風の百科事典”ボクネンです。教科書に載っている言葉ではなく、地元に伝えられる風の言葉ですから、これがまたすごくおもしろいのです。  たとえば、いまの梅雨どき... >>続きを読む。

30日間の幕を閉じた愛媛展。

30日間の幕を閉じた愛媛展。…

この5月7日で、終了した「名嘉睦稔展〜風の伝言を彫る〜」。のべ30日間の開催で、愛媛の方ばかりでなく、会場には遠方北海道からも訪れるファンもいてかなりの熱狂ぶり。80点余に及ぶ作品の展示は、作家の画業30周年の節目を飾る記念すべき展示会にもなった。ライブ制作、開催記念特別対談(×早見和真<小説家>)、子供たち<... >>続きを読む。

愛媛展、彫り下し作品から。

愛媛展、彫り下し作品から。…

現在、開催中の愛媛展。全85点のなかに、いわゆるご当地作品が、11点含まれている。愛媛に住むひとびとも、お馴染みの風景を描いた作品に、興味津々。そこで、その作品のなかから『星指す来島海峡大橋』(49×62 cm)を紹介しよう。まず驚くのは、橋や海にかかる黄色いイルミネーションである。目に飛び込んでくるばかりの“... >>続きを読む。

版画芸術 No175 沖縄から大和へ ボクネンの「桜日本」

版画芸術 No175 沖縄から大和へ ボクネンの「桜日本」…

版画専門誌『版藝』(No.175、春号)に、名嘉睦稔の桜作品『発知苗代桜』『桜乃花滝』『空と咲く』など9点が6ページにわたり特集されています。 これはボクネンの情熱たぎる桜を登場させることで、『沖縄から大和へ—ボクネンの「桜日本」』のタイトルのもとに誌面構成したものです。若い頃「一斉に咲き、一斉に散る」と... >>続きを読む。