投稿日:2017年08月14日
風はどこから吹いてくる。
ボクネン美術館では「風」がよく出てきます。前回の展示会が「風の聲」でしたし、作家の画集のタイトルが『風のゆくえ』(これはラジオ番組のタイトルにもなりました)でした。それから奄美開催の最初の個展名も「風の島から」でした。さらに、アカラの建物にも二つの「風」の道があります。 これらの「風」の登場は、偶然の一致では...
投稿日:2017年08月07日
神さまはジュゴンに乗って。
昨日の8月5日(旧暦6月15日)は、伊是名勢理客の“うんなー”の日でした。ぼくも、この豊年祭(綱引き)には何度か見に行き、参加もしたことがあります。 綱引き前の“道ジュネー”には、部落の拝所や、その年のめでたいことのあった家々をまわり、村人みんなでお祝いと祈りを捧げます。そんな風に夕方から深夜までみんなで行進...
投稿日:2017年07月31日
ひまわりが見ている。
先週の水曜日(7月27日)。うるま市にある「NPO法人 児童デイサービスくるみ」の皆さん13名(先生4名、児童9名)が来館してくれました。(7月27日の記事もありますので合わせて読んでくださいね) 美術館にいてもっとも勉強になるのは「子供たちの感想」を聞くことです。もちろん、ほとんどの子供たちは「大人に気に...
投稿日:2017年07月24日
版画の母。
今、「向日葵」展を開催中です。館内の向日葵作品には色鮮やかなものから、迫力あふれるものまで多種多様。まさに向日葵の大集合です。 そんななか、ある作品の前にガラスケースがあり、そのなかに「版木」(絵を彫りつけた印刷板)があります。その作品は『オメデトウのひまわり』(2000年、32.0×25.5cm)です。 ...
投稿日:2017年07月10日
緑門。
ボクネンが好んで描く作品に〝緑門シリーズ〟があります。昭和20年代までに生まれたひとたちは、この沖縄の古き時代の光景をよく覚えていると思います。「ああ、こんなトンネル、通ったことがあるよ」なんて口々に言うことでしょう。 ぼくも何度かこの〝緑門〟をくぐりました。ただ、ぼくのは海の緑門ではなく、畑入り口にある山に...
投稿日:2017年07月03日
島吹。
ボクネンは今年、画業30周年を迎えました。それと合わせて、この30年のあいだに新聞雑誌などに掲載されたエッセイ、絵本などの文章、インタビューや対談などの収録も数多く残しています。それで『風の島』(ボクネン読本)<仮称>というタイトルで、200ページ程の出版を企画しています。 その編集作業を進めるなか、面白...
投稿日:2017年06月26日
『樹娘』(きこ)。
先週の月曜日、6月19日のこと。ボクネンが秋の展示会(『紋様の祈り〜未来へのまじない〜』)のために作品を彫り始めているという話を聞いて、読谷のアトリエまで出かけてみました。 すると、すでに3点の作品(48.0×47.0cm)がモノクロ刷りを終えていて、そのなかのひとつに『樹娘』(きこ)と言う作品がありました。...
投稿日:2017年06月20日
浦添ようどれ。
昔から不思議に思っていたことがあります。浦添城跡の一画にある「浦添ようどれ」のことですが、その王陵には、首里城で王に就いた尚寧王が葬られていると言います。彼がその墓に眠るのは、浦添出身の王だからということになっています。 それはいいとして、なぜ「ようどれ」(夕凪)なのでしょうか。「浦添ようどれ」の別名は、「極...
投稿日:2017年06月20日
「甲斐よしひろさん」が、やってきた!
「やあ、こんにちは」 「あらあら、どうも、どうも」 初対面にしては、まるで旧知の仲のよう。そのわけは、音楽と絵の仕事が共通する何かを感じたからのようでした。 先月5月の25日。梅雨の真っ只中、ボクネンを訪ねてくれたのは、あの甲斐バンドのリーダー、甲斐よしひろさん。某FM局の対談収録のためです。...