[ようこそ美術館へ]絵は神様のメッセージを伝える“窓”。

 絵を鑑賞する方々は、いろいろです。絵の色や線に感嘆するひと、そして絵の奥に潜む“不思議”を読み解くひとです。

今日は、その“不思議”な鑑賞者の話。つまりそのひとたちは沖縄に特徴的な人々で、古くから“ユタ”などと呼ばれる“霊媒者”たちです。今、美術館で『万象連鎖展』を開催中ですが、その摩訶不思議な作風には、これらの“ユタ”の方々が強く惹きつけらているようです。

さてここで、このあいだ来館してくれた“霊媒者”らしき鑑賞者とのやり取りを下記に紹介します。

 

「絵は神様のメッセージを伝える“窓”です」

その女性は少し怯えた調子で話しました。

「絵はメッセージではなく、“窓”に過ぎないんですか?」

「そうです、“窓”です。それこそが大切です」

「ところで、そのメッセージというのはどう言ったものですか」

「沖縄では戦争や貧乏のせいで亡くなり、浮かばれない人たちがたくさんいます。神様は、この絵を通して供養を望んでいます」

「……はああ。そうですか」

 

絵は神様がメッセージを伝える“窓”。この不思議な言葉が嘘か本当かということは問題ではありません。“窓”から私たちはそれぞれに何を見ることができるのかというのが大事な気がします。(當山)

 

<掲示作品『昇上』万象連鎖49>