投稿日時:2019年10月28日(月) 15:34

子どもエイサー。

沖縄のエイサー(お盆の供養のための集団演舞)は、運動会や地域まつりなどにも踊られることがあります。“供養”から“元気づけ”にもなっているんですね。

先日、保育園の運動会に行きましたら、やはり3歳児からの“エイサー”をやってました。演舞の周囲にはお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばぁちゃんまで、三脚設置の写真機やスマホで園児のベストショットを求めてあっちに行ったり、こっちに来たり。

しかし、あまり写真にこだわり過ぎると記録保存にはいいのですが、実際の踊りを自分のリアルな目で見逃してしまいかねません。そんななか写真より目の記憶に専念している父兄もいます。

これは知人の目撃談ですが、“子どもエイサー”を写そうとしているときに、ふとすぐ傍でカメラを構えている男のひとがいたそうです。するとそのひと、カメラを覗き込みシャッター押さないまま頰に涙を流していました。あまりの子どもの雄姿に嬉しかったんですね。

そうですよね。子どもが懸命に踊っている姿を肉眼でしっかり記憶に焼きつけないと、もったいない、もったいない。

ボクネンも2009年に『パーランクー』という“子どもエイサー”を作品に残しています。子どもの“目”が、あどけなさと無垢さをよく表しています。(當山)

(掲載作品:『パーランクー』2009年)