赤花。

 美術館の北側と南側の壁前に赤花(アカバナー)がいくつも鮮やかに咲いています。観光客の中国人か台湾人らしき人たちが、その花々を写真に収めているのをよく見かけます。

 沖縄のひとにはこの赤花、あまりにも普通に周囲にありすぎてありがたみも湧かないのですが、外国人がこの花に見入るというのは何だか嬉しいものです。

この花、“ハイビスカス”とも言われますよね。そう呼ばれるとハワイや南洋諸島などがイメージされてとても涼しげです。でも、日本語では“仏桑花”(ぶっそうげ)。おまけに“あの世の花”とも呼ばれ、どうも穏やかではありません。

“ハイビスカス”と“仏桑花”。この“赤花”が明と暗を合わせ持つ妖艶な花であることは間違いないようです。ほんとうは、そこにこそこの花の魅力があるのでしょう。

“赤花”を絵に描くというのは、いろいろと画想が入り乱れるに違いありません。

ここでボクネンの“赤花”を紹介します(掲載作品『炎花』1998)。

やはり、一筋縄ではいかない花なんですね。作家は“赤花”がもつ情念や愛憎のようなものを感じないではいられないようです。(當山)