[ようこそ美術館へ]アミークスの模写版画が完成。

 去る2月15日、うるま市にある国際学園アミークス(国際人を育てる英語教育の学校法人)にボクネンとスタッフが出かけました。子どもたちが去年の10月からボクネン作品の模写で下書きを終え、彫りにも入っていたのですが、ようやくこの2月に着色もして仕上がったから見にきてくれという電話があったからです。

このボクネン版画を模写する課外授業の企画、もう5年目になります。毎年4年生が全員で大きな作品(30×40センチほどの版木100枚をつなぎ合わせた大きさ)を仕上げるのと、ひとりひとりがそれぞれの個人作品を仕上げるのですが、訪れるたびに驚かされるのは、その共同作品の「迫力」と個人作品の強烈な「個性」。何よりも4メートル四方の大きな版画紙に全員で仕上げた共同作品は圧巻。裏彩色で塗った子供たちの自由闊達な色は鮮やかそのものでした。

今年、模写する共同作品のお題は『節気慈風』(せっきじふう/182.5×1098.0cm/1996)。この作品は細かな季節折々の風景や生き物や樹木が描かれていますから、今年はその細かさをみんなが再現できているだろうかボクネンやスタッフも実は心配気味。

ところがどうでしょう。もちろん『節気慈風』がそのまま描かれているわけではないですが、子どもたちの新しい発想の『節気慈風』が仕上がっているのです。それはそれは、子どもたちの不思議な魔法のようなアレンジ感覚でした。これに面白みを加えたのが、各自キジムナーの絵を自由にどこにでも描き込んでいいというアイデア。これが見事に功を奏し、その物語性も版画表現に大きな効果となって表れたようです。

「たくさんの子供たちが、それぞれに描き込んでいるにも拘わらず全体で素晴らしくまとまっていると言うのは至難の技です。感動しました」

とボクネンも絶賛。

「たくさんの小さな絵が見事にひとつにまとまるのは、子供たちが計算や頭で考えるのではなく、“気分”を共有しているからでしょう。それほど“気分”というのは、“絵”にとってとても大事なものです。今日は改めて“気分”の大切さをみなさんに教わりました。ありがとう」

とボクネンも子どもたちに感謝、感謝。

交流コーナーでも「絵の値段は誰が決めるのですか?」という際どい質問も飛び出し、ボクネンが汗をかくひとコマも。それからも子どもたちのユニークな質問が次から次へと相次ぎ、予定の1時間もすぐに過ぎてしまいました。みんな残念そう。

別れにはみんなで『月の美しゃ』(つきのかいしゃ)を合唱して、ボクネンにお礼の歌を披露してくれました。

あっという間の3時間。このかん誰よりも嬉しかったのは、ボクネンだったかも。