“人間は呼吸するように海が必要だ” ジャン・ジャック・マイヨールさんを迎えて。 「トーク・イベント」が開催される。

 

10月27日、土曜日の18時。夕闇せまるなか、ボクネン美術館に50名ほどの海を愛するみなさんが集まりました。お目当ては素潜りのレジェンド、ジャック・マイヨールの息子さんのジャン・ジャック・マイヨール(あとJ.J.)が来場するトークイベント(『OCEAN AWARENESS』〜海を想うこと〜)があるからです。J.J.と一緒に登壇したのは、2016年に女性フリーダイビングで72mの世界新記録を樹立した木下佐祐里さん(読谷村在)とボクネン(版画家)。世界でも著名なJ.J.の話が聞けるとあって、鼎談に参加した二人も興味深い質問を投げかけ、会場の期待に応えていました。

まずJ.J.は自分は別にスーパーヒーローでもなく、誰でも私のように素潜りはできると力説。大事なことは、私たち自身ができることとできないことを脳で決めつけてしまっているから、その考えを変えねばならないと話した。

私たちの誰でもが持っている水に対する顔面センサーは、脳へ直接に反応。それを、ゆっくりと呼吸させていくと、血流も穏やかになり全ての動きをコントロールできるようになると言う。この呼吸法こそが脳をコントロールでき、パワー・マインドを獲得できると。パワー・マインドはとても重要で、私たちの人生でもとても必要なことだと会場のみなさんに強調した。

木下さんもまだ5年の経験だが、自分がどこまでできるのかということを念頭にワクワクしながらダイビングを楽しんでいるという。

また、ボクネンはJ.J.が潜水のときは時間を忘れるときがあるということに興味を示し、ステージ裏に掲げた『大礁円環』を例に話を始めた。作品は10日ほどで仕上げたものだが、J.J.の言う時間を忘れることがなかったらできなかったと話し、共感を示した。それからは集中すれば絵は描けるということを念頭に置いていつも作品を彫っており、『大礁円環』の制作以来、デッサンはやめていると言う。

最後にJ.J.がイルカはマッジクな素晴らしい存在で心が救われると話すと、会場の参加者からはイルカを見ていると自分は悲しい、なぜかというと環境問題が彼らを苦しめているからと発言。

J.J.もその意見に深く頷き、人間の生き方こそ変えていかねばならないと強調。地球には大量消費の問題や環境問題などいろいろな検討すべきことが山積みにされているという。海がダメになったら、私たちは生きられない。人間は水でできており、水から生まれた。“人間は呼吸するように海が必要だ”ということを忘れてはいけないと会場に訴えた。

トークを聴き終えた皆さん。誰もがステージの3人に惜しみない拍手を送り、イベントの終了となりました。