投稿日時:2018年03月05日(月) 14:29
またはーりぬ ちんだら かぬしゃまよ。
中学校のころまでは、童謡や歌謡曲の歌詞をずいぶんと勘違いしていた。先輩や先生も意外と指摘や注意をしないものだからまるで気づかないでいた。
例えば「うさぎ追いし」を「うさぎおいしい」と思っていたり、グループサウンズの『想い出の渚』のなかの歌詞「水面(みなも)走る」を、ずっと「皆も走る」と信じていた。
その兆候は大人になったいまでも、恥ずかしながら、少しずつ続いている。
というのは、沖縄民謡の『安里屋ユンタ』の歌詞の一節。
この歌詞は専門家でも意味不明なところがあるらしいから、私がここで必要以上に恥じることもないとおもわれるが、それでも私の「歌詞思い込み」の罪から逃れる理由にはならない。
『安里屋ユンタ』に誰でも知っている「また はーりぬ ちんだら かぬしゃまよ」というのがあるが、この「かぬしゃまよ」を私は「神さまよ」と無教養にもつい最近まで思っていた。
ところが、この「かぬしゃまよ」は「かなさ ま よ」で「愛しいお方よ」ということになるというのだ。「かなさ」は沖縄方言で「愛さ(かなさ)→かぬしゃ」だから、「ま」(お方)を後ろにつけて、そういう意味になるというのだ。
なんともすごい誤解だね、私の思い込みは…。ちなみに「また はーりぬ ちんだら かぬしゃまよ」の「かぬしゃまよ」以外は、まだまだ意味不明なところが多いらしい。いやいや、思い込みには、重々、気をつけないとね。(掲示作品『さきよだの神歌』1990年)