投稿日時:2013年04月26日(金) 17:14
ばんばんニュース 第20号
沖縄の海はどうでした?
4月16日、西風がけっこう厳しい日。RBCのラジオ番組『風のゆくえ』(毎週日曜日18:30〜19:00、ネットでも視聴可能)録音のために恩納村は西海岸線沿いの真栄田へ。メンバーはボクネンとフリーアナウンサーの佐渡山美智子さん、そしておまけのぼく當山だ。
まずは、漁港に車を向ける。そこで私たちが見たのは、イソヒヨドリのペアー。さっきから盛んに頭上をさえずりながら往復している。それを見たボクネンはすぐに近くに巣があるという。あんの常、漁港施設の天井に巣があった。それからしばらくイソヒヨドリペアーの「巣づくり」を見守った。
すると本土からのダイバーたちがボートから、岸に上がってくるのを見かけた。それを見たボクネン、気になることがあるからと、ダイバーのところへ近づいた。
「真栄田沖のサンゴの状態は、いまどんな感じでしたか?」
1989年の白化現象以来、沖縄近海の状況が気になっているボクネンがすかさず聞いた。
「風雨のせいでしょうか。海がにごってあまりわからなかったです。それにそう遠くまでは行きませんでしたから…」
コーディネーターらしき男のひとが答えてくれた。
隣りには茨城からやってきたという3人の女の子たち。
「沖縄の海はどうでした?」
とボクネン。
「白化現象のことなどはわかりませんでしたけど、やっぱり沖縄の海はきれいでしたよ。来てよかったです」
結局、”サンゴの状況”はわからずじまい。
さて、次の取材地は漁港近くの浜辺。ここは「美留」(びる)という地名。珍しい響きだ。古く琉球王国時代(中世の時代)から残っている言葉のよう。ほんとは「ひる」と読む。これに地元のひとがかっこよく漢字にあてて「美留」にしたようだ。
ここに来たのは、ボクネンが「シジミ穫り」をやろうと言い出したから。ところが、ここで不思議な体験をすることに。途中で護岸から海岸に降りるとき、奇妙な「風音」をキャッチ。これは道路脇の欄干のつなぎ目の穴に風が反応して「笛」のような音色を出していたのだ。北や北西の風の方向が変わるたびに、音の高低が違う。人の声のようでもあり、霊魂の響きのようにも。霊魂の前でしばらく拝むように立ち尽くす3人。これには、道往く車の運転手たちも怪訝な顔をするはず。
それから、ようやく浜辺へ。いよいよ、「シジミ穫り」がスタート。これはボクネンが伊是名で経験していたこともあり、みるみるうちにビニール袋がいっぱいに。ちなみに、この「シジミ穫り」で笑ってしまったのが、ボクネンの足を駆使した砂の返し方。まるで女性がダンスを踊るように色っぽい。しかし、このダンスのお陰で「シジミ」は大漁とあいなった。
そのあと向かった読谷飛行場跡。「セッカ」の鳴き声を聞きながら、「虹」の鑑賞。まるでセッカが七色を運んできたようだった。それから気分をよくして帰りの車に乗り込んだのだが、おいにくの土砂降り。この日はほとんど雨であったが、ときどき現れた晴れ間を利用した「録音珍道中」であった。おつかれさん。