投稿日時:2011年05月16日(月) 13:56
風の島から Episode 15
歌に訪ねる「沖縄語の世界」
〜上原知子(りんけんバンド)を迎えて〜
手拍子、掛声、囃子、サンシン、太鼓、ギターが響き渡ったきのう(5月15日)の午後どきの『ボクネン美術館』。以前から案内していたイベント『歌に訪ねる「沖縄語の世界」〜上原知子(りんけんバンド)迎えて〜』がおこなわれました。会場には100名あまりのお客さんが足を運んでくれ、ほっとでゆかいな集いになりました。
ステージは、いきなり知子さんの『小夏』(クナチ)と『織りなす日々』の歌声でスタート。ステージから観客の前列までの距離がわずか4〜5メートルということもあって、みなさんその迫力に圧倒されたようす。ご主人の生ギター参加によるコンビもいいムードが漂いました。
さて、最初の2曲はもちろんボクネン作詞。知子さんの歌のあとは、しばしのトークショー。3人ともよく知っているから、言いたい放題。会場の笑いを誘いました。
「ボクネンさんの歌詞は、ときに字余りで歌いづらかった!(笑い)」
と知子さんが冗談まじりに話すと、
「いや、いや。ボクの日本語は少しおかしいみたいですよ。」
とボクネン。
「ボクネンの日本語はおかしいのではなく、古い日本語をいまだに使っているんですよ。もう絶滅危惧種に近いかもしれないなぁ(会場大笑い)」
司会者がそこで合の手を入れると、
「でも、ボクネンさんの歌詞は、ほかのヒトが真似できないもの。天才的な作詞者だと思いますね」
知子さんが15年以上、100曲あまりも歌ってきたボクネンの歌詞に敬意を表した。
「とにかく、ぼくとボクネンはゴールデンコンビなんだと思いますよ」
すかさず、りんけんさんの冗談ともつかない本音ともつかないひと言に会場も大きな拍手。
そんなふうに進行は知子さんとボクネンの歌三線とゆんたく(おしゃべり)であっというまに予定の1時間半が過ぎ去っていきました。
さいごに、「かりゆしの歌」を知子さんとボクネンがマイクなしで歌うと、
会場もひときわ静かに。これは知子さんが「ボクネン美術館」の完成の祝い歌としてボクネンに捧げたもの。その響き渡る歌声は、まさに『美しき沖縄語の世界』。会場のみなさんもしばらく、席をたつことができないほど…。
そしていよいよ会も最後に。恒例のカチャーシー。嬉し恥ずかしでステージの前は、踊り手でひしめく状態。
「ああっ、楽しかった」というひとことがあちらこちらで聞こえてきて、主催者もほっとした日曜の午後でした。