投稿日時:2015年08月10日(月) 14:41
おしゃべりQ館長 その24
先月の7月25日から、ボクネンの『ともだち展』が始まっています。ちなみに、この展示会、11月23日まで開催してますので、みなさんぜひ足を運んでくださいね。さて『ともだち展』の話を少しばかりしてみます。作品は全54点。まあ、まさに「ともだち」に関する版画がならんでいるわけですが、これはボクネン自身が彼の故郷にさまざまな「ともだち」がいて、なんどかその話を聴いているわけですが、それがおもしろい話ばっかりで、ほんとに個性派ぞろいの「ともだち」ばかりなのです。喧嘩ぱやっい「ともだち」、はみがきを始終やっていて虫歯のない「ともだち」、オネェ系の「ともだち」などなど、なんとも多彩づくし。そんな「ともだち」がいっぱいいたということですから、作品を仕上げるのも強烈な個性の「ともだち」を頭に浮かべながら制作したはずです。
ところで、ぼくのこの展示会のなかで好きな作品を紹介します。それは1998年に描かれた『よからぬ相談』(32.2×25.2 cm)という作品で、これがなんだかひとりでついほくそ笑んでしまうのです。月夜に野良犬らしきワン公たちが、まさに「よからぬ相談」をしているようすが描かれています。この作品は動物たちの擬人化された雰囲気がよくでていて、「物語性」がきわだって発揮されたものとおもいます。ボクネンの人並みはずれた動物観察眼が、よく行き届いた作品と言えるでしょう。
ちなみに、この作品はぼくばかりでなく、周囲のひとたちも最高の評価を与えてくれています。去年でしたでしょうか、県内某学長とハワイ大学の教授がボクネン美術館を訪ねてくれました。そのとき、ふたりともこの『よからぬ相談』の作品のまえで、しばらく立ち尽くしていました。某学長は「これは世界に通じる作品だ」と感心し、かたやハワイ大学の先生は、ぜひこの作品を購入したいとまで言い出したのです。
さて、この傑作作品『よからぬ相談』に会いに来ませんか。もちろん、ほかの『大礁円環』や『地球交響曲』などの大作たちもあなたを待っています。
『よからぬ相談』