期間:2017年11月17〜03月18日まで

ボクネン展vol.22『紋様の祈り』〜未来へのまじない〜

次回企画展のご案内です。11月17日(金)よりボクネン展 vol.22『 紋様の祈り 』〜未来へのまじない〜と題し、新しい企画展がスタート致します。

絵には人物はもとより山や海、動物、建物などの対象物が描かれています。作家は、それらを独自のイメージで作品にします。

ところが、対象物たちは私たちが見なれているような形になっていくとは限りません。空に雲でもない異様なフォルムが現れたり、海には波とは違う曲線や幾何学模様などが並んだりします。また、赤瓦屋根には不思議な破片が散らばることもあります。これらは、ひとつの規則性をつくると、ある〝紋様〟になります。

さて、ボクネンの版画にもよく〝紋様〟が出てきます。その素となるのは大体が花や葉っぱなどの自然物からつくり出されているようです。

これらの〝紋様〟は、言い変えれば描かれた対象物の裏に隠れた目に見えない作家の〝おもい〟があるようにおもえます。ところで世界にはいろんな民族や種族が〝紋様〟を描き、古代から驚くべき技術や芸術力を発揮しています。彼らの描く〝紋様〟は部族の繁栄や悪魔を祓うという〝祈り〟が込められています。これからすると現代の作家も〝紋様〟を描くことによって無意識に祈っているのではないでしょうか?

ボクネン版画は〝紋様〟が作品の大事な役割を担っていると言っても過言ではありません。そこには作家自身の〝祈り〟があるような気がします。どうぞ、あなた自身の目で、あなただけの〝紋様たちの祈り〟を感じていただければとおもいます。

ボクネン美術館館長 當山 忠