投稿日時:2016年11月30日(水) 15:36

ばななさんが、やってきた。

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昨日11月29日の火曜日。作家の吉本ばななさんが来館しました。『沖縄離島情報』の2017年新年度号に掲載される巻頭対談のためです。お二人は、ばななさんが連載していた『海のふた』(毎日新聞、2004年)でボクネンが絵を担当していらいの、つきあい。大の仲良しです。来館の日も、顔を見るやハグをするなり大笑い。沖縄に来る度に、ふたりの興味深い話はとどまるところを知りません。

その日の対談時間も3時間近くにおよび、やや興奮気味。対談場所ジャノスでの次の予定のコンサート開始時間を控えるなか、周囲のスタッフも少しヒヤヒヤ。それでも、ふたりの対談内容はやっぱり充実したものとなりました。なかでも、ばななさんが「小説の主人公のことは、作者でもわからない。なにをするのか、どこにいくのか、まったく予想がつかないんです」と言うと、ボクネンも「絵を描いているときも、描かされているような感じで、じぶんもわからない」と言い、アーティストとしての共通な感覚を感じているようでした。そして「見えないものを書く(描く)という点では、小説も版画も同じですね」とばななさんが笑うと、ボクネンも黙ってうなずいていました。

そして、ボクネンが沖縄のユタやウクディ(神人)のことを話し始めると、ばななさんも興味深く聴き入っていました。さらに、ボクネンが30メートルも潜って息を止める指南を話し出すと、ばななさんも笑いながらも信じられないといったふうでした。

長い対談がようやく終わり、ボクネンがばななさんを読谷の海岸まで誘うと、そのサンセットの海に東京女子もかなり感動したようす。帰り道では、ボクネンが行きつけの「てんぷら屋さん」へ案内。スタッフみんなで「沖縄てんぷら」を頬張り、おいしい、おいしいと子どものように大連発していました。

そして、いよいよ別れのとき。再会を約束しての握手のときには「てんぷら油のついた手ですけども…」とばななさんがはみかむと、周囲のスタッフも大笑い。名残り惜しく、美術館をあとにしました。

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スタッフのみなさんと