投稿日時:2016年09月26日(月) 15:13
絵のなかにあるもの。
先月8月3日から28日まで石川県の「しいのき迎賓館」で、ボクネン展(『太陽の島から』)が行なわれましたが、そこで作家はご当地作品としていくつか仕上げました。そのなかの『バラ色の雲と君の古里千里浜』について、少しご紹介してまいりましょう。
さて、この作品は明らかに色彩の激しさや線の力強さを感じさせるものですが、ぼくがこの絵に対しておもうのは、その描かれた景色や色彩の濃厚さもそうですが、それよりもこの作品を描く以前から作家がもっているはずの「資質」というものに注目しないわけにはいきません。
その芸術的「資質」の中味を上掲の作品について言えば、確実に作家は豊富な「自然=じぶん」を抱え込んでいます。そして、その豊富さに関して、じぶんでじぶん(或いはじぶんで自然)に繰り返し問うています。芸術の価値というのは、この豊富なじぶんへの「問い」にこそ発見されるべきものでしょう。
この作品『バラ色の雲と君の古里千里浜』には、まぎれもなく作家の自然やじぶんに対する「問い」が豊富に内臓されていることがわかります。
最後に『白米 千枚田の夕焼け』も紹介しますね。
『白米 千枚田の夕焼け』