投稿日時:2011年09月04日(日) 13:03

万想連鎖 14

風の島からファサード2


ボクネン版画に思いを寄せる全国の通信員たちの「声」を届けます。トップバッターは、福岡県の那和慎二さん。その20年来のファンぶりは、作家や作品の機微にふれ、思わぬ情報がいっぱいです。それでは、那和さんの『万想連鎖』シリーズをごゆっくりどうぞ。

 

 万想連鎖14 

持つべきものは

 那和慎二(福岡通信員

BR14 『村』(2009)

 古賀さんではなく、古閑さんである。コガさんと読む。コカンさんと呼んではいけない。本人はコカンネタも嫌いではないので怒ったりはしないが。で、古閑さんとは誰かというと、熊本の沖縄料理店「ゆがふ」で知り合い、沖縄フリーク同士、多分、そのカウンターで一緒に飲んだ回数は200回を下らない。店はボトルキープしていないので、二人が勝手にグラスキープをしている。もちろん沖縄グラス。古閑さんが1号で私が2号、その後はない。古閑さんは、BEGINの比嘉栄昇と顔も体格もそっくりなので、ウチナンチューかと思ったら、生粋の熊本人だった。でも、ウチナンチューのような心やさしさが、体の芯からにじみだすような雰囲気がある。知り合ったときは、お互い独身だったので、沖縄を肴に店主の濱さんと夜な夜な盛り上がった。古閑さんは、その後、三線教室に通い、そこで知り合った女性と結婚した。

 古閑さんの専門は、クワガタである。その世界では存在感があるらしい。クワガタのために、年の何度も山原に行き、八重山を巡る。沖縄の自然にも精通している。当り前だが、クワガタには滅法詳しい。飲んでクワガタの交尾を語らせたら絶品である。だから、泡盛も手放せなくなった。・・・のかどうか、順番はよく知らない。私も酒の強さを自認しているが、体格で勝る古閑さんには敵わない。最初は一緒の乾杯しても、最後はいつも完敗だ。その古閑さん。郵政ファンでもある全国の郵便局を巡り、風景印を集めているので、沖縄の離島も多く制覇している。

 そんな古閑さんに、「ボクネンの地球温暖化防止京都会議記念切手シートが手に入らなくて」とこぼしたら、たちどころに入手してくれた。郵政ファンだから、切手収集の人脈も厚く、難しいことではないらしいが、なんとも心強く、なんともありがたい。だから、そんな古閑さんが、沖縄郵政創業125年ふるさと切手のボクネン原画「カムロ」を手に入れたいと願ったときには、なんとか力になりたいと思った。しかし、すでに絶版。残念だが、なんとしようもなかった。いつかボクネンファンの中に所有者を見つけたら交渉することにしよう。

 お盆前、古閑さんは会社の仕事で、奥さんとクワガタを熊本に残して埼玉へ長期出張となった。仕事は忙しくても、休日は暇を持て余してると言う。それなら是非、京橋のギャラリーを一度、訪れてみるようにお薦めしてみたら、早速、出掛けてくれた。「熊本から那和さんの紹介で」と伝えたら、大古場さんがとても丁重におもてなしてくださったそうである。美人の対応に鼻の下を伸ばしたかどうかは知らないが、「葉書サイズの赤瓦にいい感じの」を衝動買いしたらしい。もしかして、私も持っている「村」だったら、とんでもない偶然でおもしろいのだが。