投稿日時:2011年07月27日(水) 17:23

風の島から Episode 16

  風の島からファサード2

 月刊PR誌(丸徳ガス産業)『ナチュラル』のインタビューに答える。

今月7月12日の午後。『丸徳ガス産業』の月刊PR誌「ナチュラル」のインタビューがあった。もう10年以上も続いている企業が発行する由緒ある月刊誌だ。ボクネンがインタビューに応えたのは、街の話題のヒトというコーナー。インタビュアーは、ライターやメディアプランニングを手がける早瀬竜太さん(「ケネスクリエイト・オキナワ」主宰)。

インタビューの内容は、ボクネンの少年時代から始まって現在の企業家・芸術家になるまでの話で、実に興味深い話題がぞくぞく。カフェ「ソイソイ」での2時間余りのひとときは止まることなく続いた。

さてボクネンが高校受験に失敗して、すべてが目の前が闇になってしまったティ−ンエージャーのとき。そんな初めての人生の挫折をしかけたころから数年間、偶然にも心の橋をかけてくれた数人の大人がいた。彼らがいなかったら、今の自分はいないと言ってはばからないボクネンだ。

「キミは絵で飯が喰えるようになるよ」と言ってくれた中学時代の美術の先生。「大工以外に必ずなにか才能があるはずだ」と大工を辞めるときに勇気づけてくれた棟梁。自分が描き掛けた油絵を譲ってくれた姉の知人は、「オレよりキミの方が才能はあるから」と言って、イーゼルと油絵の具一式もプレゼントしてくれた。そのヒトが卒業した「工芸科」を教えてもらって、進学が決まったこと。実はボクネン、「工芸科」なるものがこの世の中にあることを知らなかった。

学校の先生や村の大人たちは、ボクネンのことを「社会に適応できない生徒」として烙印を押したが、なんにんかの心ある大人たちが人生の道しるべを教えてくれたのだ。

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それからは、デザイン学校を卒業して、いくつかのデザイン会社も遍歴。そして現在の「プロジェクトコア」を設立。その間も決して創作することは忘れなかった。とくに版画に出合ってからは、意識的に「経営」と「芸術」活動を両輪として進めた。このふたつは絶対に別の領域ではないはずだという信念のもとに…。この思いはクリエイティブの環境づくりをめざしてきたボクネンの理想だった。

そして現在。ある意味での「理想形」の途中であるクリエイティブな複合施設「あから」の経営に全力を注いでいる。

インタビューも最後に近くなり、早瀬さんから突然こんな質問が…。

「あなたにとって版画とはなんですか?」

「筋肉との相談です」

不思議な答えが、ボクネンから返ってきた。これには早瀬さんもビックリ。確かに人間の「筋肉」には人類がまだ魚だったことからの「遺伝子」がつまっていることからすると、まさに「創造」することは「筋肉との相談」なのかも知れない。

さて、近々このインタビュー記事が掲載されるはずである。詳しくは、そちらでチェックしてくれるとうれしい。