投稿日時:2010年08月09日(月) 14:28
風の島から Episode 1
陶工相馬正和さんを訪ねて
ボクネンを取り巻く仲間たちを紹介する「ボクネンが行く」。今日は、読谷村の座喜味に陶眞(とうしん)窯を主宰する、陶工の相馬正和さん。
七夕の、夕方。読谷は座喜味。ボクネンは車を飛ばしてきた。胸のわくわくが、おさまらないのだ。初めての焼物。それも大型作品7点が焼き上がったという報せが、伝統工芸士の相馬正和さんから届いたからだ。
「素晴らしいオブジェだ。初めての作品とは思えないよ。」
相馬さんの感嘆の声が、相馬さんが主宰する陶眞窯のなかであがった。
「いやいや、めくら滅法にやっただけです。まだまだ課題がありますよ。
ほんとうにいろいろありがとうございました。」
ボクネンが、焼き上げてくれた相馬さんにお礼を言う。
「AKARA」のオープンに合わせて土と格闘し始めたのが、2ヶ月前。
ボクネンらしい独創的なカタチができあがりはしたものの、さてこの7体を
どこの窯で焼き上げるか、、、途方にくれた。
「それなら、私のところで受けましょう。」
世界各地を周り、沖縄の陶器に新しい感覚を付加し続ける相馬さんが一つ返事でオッケーをだした。
数々の賞を受け、陶工としても評価の高い相馬さんが気やすく引き受けてくれたのだ。
と言うのも沖縄の陶器に可能性を求める相馬さんだからだろう。ボクネンの創作意欲に答えてくれたのだ。
「陶器は1000℃以上の炎の世界。どうしても、委ねるこころがないと、ダメなんですよ。」
38年の陶歴をもつ相馬さんは、作品を自分の力だと過信しない。
「版画も同じです。委ねることに大事なところがあります。」
ボクネンが、焼物と版画の共通点に興味をしめす。
「はっはは」
二人は豪快に笑った。
どうやら二人の話、作品は「最終的には委ねることだ」ということに落ち着いたようだ。
さて、気になる焼き上がったボクネンのオブジェだが、楽しみは、ボクネン美術館で。