投稿日時:2016年12月27日(火) 14:56
黄色の魔法?
現在、開催中の展示会は『闇夜の詩〜青の魔法〜』ですが、その開催当初に、ボクネン画の闇は黒・白・青で描かれ、特に「青の魔法」は興味深いと言いました。しかし、ひとつ言いそびれたことがあります。
それは「黄色の魔法」です。例えば「黄色」は、ゴッホ作品のなかでは、港の夜景などで頻繁に使われています。そして、ふと考えたのは、ゴッホ作品の「黄色」は、ひと(人間)の家庭の「灯り」を象徴しているのではないかということです。つまり、ゴッホがこの「黄色」をより積極的に使うのは「ひと恋しい」という心情をよく表わしているのではないでしょうか。
ゴッホとボクネンの作品における「闇」の違いは、この「黄色」を使う量だとおもいます。つまり、ボクネンの「黄色」は「自然」に輝く色彩であり、ゴッホの「黄色」は家庭の暖かさを求めているのです。(上掲の作品は『白米 千枚田の月』2016)