投稿日時:2013年12月12日(木) 14:54
おしゃべりQ館長 File 14
美浜にあるボクネン美術館は嘉手納基地やキャンプフォスター、キャンプ桑江などに近い。そういうこともあって、アメリカ人の来館もけっこう多い。来館記念メモにも英語でいろいろ書き残してくれている。もちろん、アメリカ人だけでなく、韓国、台湾、中国のかたもいらっしゃって、美術館をひとまわりしてくれる。それでも、あっとうてきに多いのは、アメリカ人である。ばんばんニュース4号や3号でもアメリカ人の来館者を紹介もしたが、やはりみなさんにボクネン画を気に入ってもらっている。
ところでその外人受けするのはどんなところだろうか。もちろん、絵に言葉はいらないから、「絵が好きなのさ」で解決!っていうんじゃ、この「アートを話そう」も続かない。
とりあえず、来館記念メモの「英語」から彼らの印象をみてみると、「色がすばらしい」とか「東洋のマチスやピカソだ」とか評価してくれているのである。ここにみてとれるのは、ボクネン画の「色づかい」の妙味さを気に入っているようなのだ。それと沖縄の自然を、その大胆な「色づかい」で表現していることも人気の秘密だ。それともうひとつは、けっこう「みやらびシリーズ」など文化系の作品もアメリカンスクールの教師などに好まれている。
ここでアメリカ人に好まれる作品のひとつ理由をまとめてみよう。ボクネンの原色系の奔放な亜熱帯の色づかいが、沖縄の自然や文化をダイレクトに表現しているということだろう。先日のカレンダーサイン会に来てくれたプエルトリコ系の男性が、「沖縄の自然のいいところをおもいぞんぶん描いていて素晴らしい」と言ったくれたのは、まだ記憶にあたらしい。
ところで、半年前くらいだったろうか。若いアメリカ人のカップルが『叢艶蕗』を購入してふたりでうれしそうにギャラリーから出て行っていったのは、関係者としても忘れられない光景だ。
『叢艶蕗』(915×1824cm<版木寸法> 2001年)