あたらさ。

 先日、本土のローカル系テレビを見ていたら、鹿児島の婦人会の地域活動を紹介している番組があった。そのなかで「ものを大事にしよう」ということで、使い古いしたモノを有効活用する活動を続けているという。

 番組内で婦人たちが「あたらし」という言葉を盛んに使うのだが、それは「もったいない」という意味であった。もう気づいている人も多いとおもう。この「あたらし」は沖縄本島の方言では「あたらさ」という方言で今でも使っている。

 もう一つ言えば、確か宮古島でも「もったいない」を「あたらす」と方言で言うはずである。この「もったいない」を列島でなぞってみると、鹿児島「あたらし」→沖縄本島「あたらさ」→宮古島「あたらす」ということになる。

 つまり鹿児島、沖縄本島、宮古島の「もったいない」は、昔は同じような言葉を使っていて、船での交流も盛んだったのだろう。それにしても、宮古はひとつの国とも思えるほどに個性的な土地柄だ。

 こうみてくると、どの県であろうが日本全国みんなもともと同じような言葉を使っていたんではないだろうか。(作品『あけもどろ』1988年)