投稿日時:2016年08月22日(月) 14:55

アメラジアンの子どもたちの版画が届きました。

    アメラジ5

 8月8日に、このブログで紹介しましたアメラジアンスクール・イン・オキナワ(宜野湾市志真志)の中学生たち5人の美術館でのお絵描き。それも版画に挑戦するということで、その日は下絵というものでした。

 それで、ようやくさいきん彼らの完成作品が届きましたのでみなさんに紹介します。それぞれに力作ぞろいですが、とくにぼくがびっくりしたのが上掲の作品。

 とにもかくにも、この作品のインパクトにはすごいものがあります。鋭く刻まれたたくさんの線、その線たちが踊るように作品全体を廻っているイメージ。真ん中の上にある月のような繊細で孤独な存在、色合いも抜き差しならない世界をつくりあげています。これらの予断を許さない「表現性」はいったいなんだろうとおもってしまいます。

 おそらく、ぼくがおもうに、この作品には希望と未来が描かれているにもかかわらず、不安や恐れも塗り込められているような気がします。いま、アメラジアンである子どもたちの教育を受ける状況については、いろんな面で好転してきているにもかかわらず、まだまだ平坦な道ばかりとは言えません。

 ぼくの深読みがそうさせているのかも知れませんが、この絵には「希望・未来・不安・恐れ」が混在して表現されているようにおもえます。

 上掲の作品のほかにも、いろんな「内奥のおもい」を発信している版画ばかりです。続いて下に紹介しますので、観てくださいね。それにしても、これらの作品たちの完成がボクネン美術館でお手伝いできたことは、うれしい限りです。藤川美穂先生、ボルトンさん、そして5人のナイーブな中学生たち、ありがとうございました。

アメラジ1

アメラジ3

アメラジ2

アメラジ4