投稿日時:2014年08月25日(月) 14:15

ばんばんニュース 第11号

版版ニュース2

 ただいま「BangBang」10号を発売中です。売れ冊数が少ないことで「ばんばん」ではなく「ちょこちょ」こだろう? というのはあるスタッフのひやかし。確かにそうなんです。今号も4冊くらいかな、売れたのは。この冊子(全20P、印刷簡易版)は展示会ごとに掲げられているボクネン作品のなかから17点ほどをチョイス。館長の独壇場の解説をくわえるというもの。「だから売れないんだろう」というのは、おおせの通りなのです。
 ここで館長のいいわけめいたグチを少し。ちなみに表紙にいつも掲げてあるマルセル・デュシャンの言葉が「作品を説明したり称賛したりするのに役立つようないかなる言葉といえども、感覚を越えて正気するものの誤った翻訳なのだ」ということなのですが、まさにその通りでございまして正解などない絵画評論で、ぼくができるのはただ作品を目の前にして「誤解の物語」を綴ることなのです。
 みなさんが「そりゃおもしろくないはずだ」と言われるのもごもっともでございます。ただぼくとしては、なんだか弁解じみてきましたが、作品を目の前にして沈黙して引き下がるわけにはいかないのが性分でありまして、それがこの冊子の成り立ちなのです。100人のひとがひとつの作品を観れば100通りの解釈があるというのが、館長の「BangBang」という冊子のいい分なわけです。ぼくとしては「ああっ、こんな解釈もあるんだな」とか「これはつきあっていられねぇ」という言葉が返ってくればこんなに嬉しいことはないのです。
 まぁ、以上のこともありまして今号も自由勝手に言説させていただかせております。興味ある方はギャラリー受付の隅っこに鎮座させてありますのでご覧いただければ嬉しいです。
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