霊力を合わす。

 上の作品は『祓歌』(はらえうた、45.0×45.0cm、1998年)と言います。霊場でふたりの神人が「神歌」を歌っているところです。

 ここで、ひとりではなく、どうしてふたりなのか?という単純な疑問が、最初この絵をみたとき、思いました。その後、そのことも忘れていましたが、最近ふとある文章を読んで、この絵がありありと浮かんできました。

 つまり「合わす」ということは「一緒にする」ということから、「言葉を合わす」ことは「霊力を合わす」ということと同じ意味をもつというのです。神への力は、ひとりよりもふたりで合わせた方が、よりいっそう強まると書いてありました。この作品のノロたちは、互いのもつ霊力を一つに合わせて、祈りをより強くしているのですね。

 最初、この絵をみたとき、そんなことには気づきませんでした。この作品には「一人の霊力」より「ふたりの霊力」を合わせた方が、より神様に願いが届くんだよ、っているんです。