• 2017-09-25 (月) 17:52
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樹たちの会話。

秋分の日が過ぎた今日この頃、ゲッツキ(ミカン科の木)の白い小さな花が咲き始めています。ウチナーグチではジシチャーとも言いますが、この方が沖縄のみなさんはよく知っているかも知れませんね。

さて、このゲッツキの種類には沖縄育ちの「リュウキュウゲッツキ」と言うのがあって、この樹はダラダラとした重々しい感じがあります。我が家の庭にも一本、リュウキュウゲッキツが植えられています。

ところが数年前のある夏、このリュウキュウゲッキツが一気に枯れてしまいました。残念な気持ちでいると、なんとそのゲッキツ、季節が変わると緑も鮮やかに生き返ったのです。そうするうちに、いつのまにか近くにもう一つのリュウキュウゲッキツが自生しているではありませんか。

そして不思議なことにこの二本のゲッキツ、数メートル離れているのですが、二本とも毎年一緒に枯れてはまた息を吹き返すのです。まるで、二本(二人)とも会話をしているように、毎年同じことを繰り返すのです。

これをわが社の植物博士に聞いてみると、「樹たちは情報を共有しているんだよ」と話してくれました。博士が言うには、ウスク(ガジュマルの一種)も近くに同じ樹があると、同じように枯れては再生するのだと言います…まるで恋人同士のように情報を交感しあって。植物たちの不思議は、まだまだありそうです。(掲載作品『晩秋の輝き』1977年)