白龍。

 以前に話だけはクヮッチー(ご馳走)していた「白龍」(はくりゅう)。

 ついに昨日6月11日の真昼間、沖縄の空を通過していくのを見ました。この「白龍」というのは、今の時期、つまり小満芒種(スーマンボースー:沖縄口で梅雨の代名詞)の後半〝ボースー〟の時に、本土のほうに向かって龍のような白い長い雲が沖縄本島を下にして飛んでいくように見える飛行機雲のようなものです。それにしても、とても壮大で迫力がありましたね。この「白龍」、梅雨どきの沖縄に溜まっている雲たちをいっぱい運んで行って、もうすぐ梅雨を終わらせようとしているんですね。

 実は、この「白龍」という名前。16〜17世紀に琉球国に渡ってきた冊封使たちが季節風の乗って中国に帰るさいに見て、その雲が白い龍のようだと感激し、名づけたと言います。

 それにしても500〜600年前の自然現象が、今でも往時の人たちと同じように見れるということがすごいですよね。しかし、中国人であれ琉球人であれ、昔の人たちは自然風景に対して敏感で、しかも詩的な感性に優れているひとたちが多かったんだとおもいます。(掲載作品『真昼の草刈』<2000年、45.0×45.0cm>)